2013年1月13日日曜日

2013年1月1日火曜日

2012年10月30日火曜日

シルエット優先?生産効率優先?



これは何の変哲もないジーパンのパターンですが、ちょっと変じゃないですか?専門などでパターンを勉強したことのある方なら気付くかもしれませんが。。。股がまっすぐ直線になっています。

人間の体に直線の部分など無いので、もしも専門の頃の担任に提出したら書き直されると思います。

じゃあ、なぜ直線にしているのか?というと股の仕様が巻縫いだからです。巻縫いというのは、裏がチェーンで2本のステッチが走っているコレです↓

この巻縫いという仕様は、直線に近ければ近いほど縫い易く、逆に曲線になればなるほど縫い辛くなってしまいます。ということで、こういうパターンになっている訳です。いわゆるビンテージウェアなどで、股が巻縫いのモノは真っ直ぐなパターンになっているハズです。生産効率を優先した結果ですね。

今は、ワークやミリタリーがファッションとして受け入れられているので、ここまで真っ直ぐなパターンも見かけませんが。。。

シルエット優先か、生産効率優先か。。。今と昔、求められるものが変化したと実感する部分でもあります。

2012年10月24日水曜日

ブログを始めて見ました。続くのでしょうか。。。。頑張ります。




初投稿は”襟”の話です。


先日、以前働いていた会社のパタンナーの方に「Gジャンの襟って、何で身頃に被ってるの?」と聞かれたので、その話を。


質問は、上の二枚の写真ような襟の付け方です。何の指示をしなくても、どこの工場で作っても左の様に上がってくるハズです。

フラットカラーで、Gジャンの様な構造の場合、襟付け止まりを被せないと生地がパンクしてしまう危険性があるのです。要するに、”色々考慮した結果、こういう付け方になってしまった。”というのが答えになると思います。

では、なぜこうなってしまったのか?。。。。恐らく作るのが”楽”だからです。こういう襟の付く服だと、首回りが一番手間が掛かります。

そこで、昔のアメリカ人は考えました「台襟無しでて、一発で付けたら簡単じゃん。」と。


そもそも、こういうワークウェアと呼ばれる服は、見た目の美しさが目的ではありませんでした。生産効率を優先した結果、出来てしまったディテールが多くあったりする訳です。

右の襟(LEVIS 2nd)のように、平気でステッチが落ちてたりするものもありますし。一般的な感覚だとアウトだと思いますが、こういう”適当さ”というか不完全さが”ビンテージっぽさ”でもあったりすると思います。

今後も、こういうちょっと突っ込んだ事を書いていきたいと思います。